ERISA法とはどのようなものですか?
ERISA(エリサ:Employee Retirement Income Security)法は、正式名称を「従業員退職所得保障法」といい、これは、1974年に制定された、米国の企業年金制度の根幹をなす法律です。
米企業年金は1920年代にゼネラル・エレクトリック(GE)が初めて設立しましたが、エリサ法ができるまでは、企業が年金財政を健全に維持することは義務付けられてはいませんでした。
このため、企業の倒産により年金が支払われなくなった場合や、不明朗な年金資産運用で損失が出たといった事態に対して、退職者は保護されませんでした。
これに対して、エリサ法は、年金財政の情報開示を企業に義務付けるだけでなく、受託者の責任も明確にしました。
なかでも運用の受託者である機関投資家に対して、ポートフォリオを注意深く、慎重に、誠実に運用するよう求めた「プルーデントマン・ルール」は年金運用の基本理念として有名です。 |